犬の用品費は、ペットシーツなど定期的に買う消耗品と、首輪・リード・ベッド・キャリーなど数年使えることもある耐久用品を分けて考えると予算を立てやすくなります。毎月同じ金額がかかるわけではなく、犬の体格、年齢、生活環境、買い替え頻度によって年間支出は変わります。
アニコム損害保険が公表した2025年分の年間支出調査では、犬1頭への年間支出全体は413,416円でした。調査内訳のうち、本記事で「用品関連」として日用品14,037円、洋服12,439円、首輪・リード6,073円、防災用品1,557円を合算すると34,106円です。ただし、これはアニコム損保の契約者アンケートをもとにした参考値であり、すべての家庭に同額が必要という意味ではありません。
犬の用品費は何にいくらかかる?
用品費を把握するときは、「毎月使うもの」「傷んだら交換するもの」「生活の変化で追加するもの」に分けます。年間総額だけを見るより、支出の理由を分けた方が翌年の予算を作りやすくなります。
日用品は年間14,037円が一つの参考値
アニコム損保の2025年分調査では、犬の日用品への年間支出は14,037円でした。単純に12か月で割ると約1,170円です。
ただし、「日用品」に何を含めるかは家庭によって違います。ペットシーツ、消臭用品、ケア用品などの使用量は、犬の排泄回数、室内環境、商品単価などでも変わるため、月額換算はあくまで参考として見てください。
首輪・リードは年間6,073円が参考になる
同じ2025年分調査では、首輪・リードへの年間支出は6,073円でした。毎年必ず同じ金額を使うものではなく、前年に買った用品を継続して使える家庭もあります。
一方、成長によるサイズ変更、摩耗、金具の劣化、生活スタイルの変化などで交換が必要になる場合があります。安全に関わる用品は、価格だけでなく状態も確認して使うことが大切です。
洋服・防災用品まで含めると家庭差が大きくなる
2025年分調査では、犬の洋服への年間支出は12,439円、防災用品は1,557円でした。洋服は犬種や被毛、気候、必要性によって購入しない家庭もあり、防災用品もすでに備蓄がある家庭では毎年同額が発生するとは限りません。
| 用品関連項目 | 2025年の年間支出参考値 | 変動しやすい理由 |
|---|---|---|
| 日用品 | 14,037円 | 使用量・商品単価 |
| 洋服 | 12,439円 | 犬種・季節・必要性 |
| 首輪・リード | 6,073円 | サイズ変更・摩耗・交換頻度 |
| 防災用品 | 1,557円 | 備蓄状況・買い替え時期 |
表の4項目を本記事上で合算すると34,106円です。用品費の定義は調査や家庭によって異なるため、「犬の用品費は必ず年間34,106円」とは考えないでください。
大型用品は別枠で考えると予算が崩れにくい
ケージ、サークル、クレート、キャリー、ベッドなどは、購入する年と購入しない年で支出差が大きくなります。こうした用品を日用品と同じ月額予算に入れると、交換年だけ予算オーバーになりやすくなります。
用品費が増えやすい条件を知っておく
同じ犬1頭でも用品費は一定ではありません。犬の体格や年齢だけでなく、室内環境や外出頻度、用品の選び方でも差が出ます。
犬の体格で必要なサイズが変わる
ベッド、クレート、キャリー、首輪、ハーネスなどは犬の体格に合ったサイズが必要です。一般にサイズが大きくなると使用する素材量も増えますが、価格は商品ごとに異なるため「大型犬なら必ず○倍」とは言えません。
購入前に首回りや胴回り、体重、商品の適応サイズを確認し、サイズ違いによる買い直しを減らすことが重要です。
子犬期はサイズ変更が起こりやすい
成長途中の子犬では、首輪やハーネス、ベッド、クレートなどが短期間で合わなくなることがあります。また、噛んで用品を傷める犬では交換頻度が増える場合があります。
- 首輪・ハーネスが小さくなる
- ベッドやマットを噛んで破損する
- トイレ環境を変更する
- 成長後の体格に合わせてクレートを見直す
子犬の用品は「長く使う高額品」と「成長に合わせて交換するもの」を分けて選ぶと、無駄な重複購入を減らしやすくなります。
シニア期は生活補助用品が増えることがある
年齢を重ねると、滑りにくいマット、段差対策、食器台、移動を助ける用品などを検討する家庭があります。必要性は犬の体調や生活環境によって異なります。
「シニア犬だからすべて必要」と考えず、実際に困っている動作や生活上の課題を確認してから選びましょう。歩き方や体調に心配がある場合は、用品だけで対応せず動物病院へ相談することも大切です。
旅行・車移動・アウトドアで追加用品が必要になる
普段の散歩だけなら不要でも、旅行や車移動を始めるとキャリー、車内用用品、携帯食器などを追加することがあります。防災用品も日常用品とは別に備える家庭があります。
- 移動用キャリー・クレート
- 車内で安全を確保する用品
- 携帯用の給水・食事用品
- 予備のリード
- 防災用の備蓄品
利用場面が決まっていない用品まで一度に購入せず、実際の生活予定から必要性を判断すると予算を抑えやすくなります。
犬の用品費の年間予算を立てる方法
年間予算は、平均値をそのまま使うより、自分が毎月使う消耗品と交換予定の耐久用品を積み上げて作る方が実用的です。
まず1か月の消耗品費を記録する
ペットシーツやケア用品など、毎月購入するものを1~3か月記録します。商品価格だけでなく、1袋を何日で使うかまで確認すると、実際の月額を計算できます。
- 商品名と内容量
- 購入価格
- 購入日
- 使い切るまでの日数
- 1か月あたりの購入回数
セール月だけではなく通常価格の月も含めて記録すると、年間予算を過小評価しにくくなります。
買い替え用品を年単位で積み立てる
毎月買わない用品は、「壊れた月に全額払う」のではなく、買い替え用の予算を少しずつ確保する方法があります。
たとえば、翌年までに12,000円程度の用品交換を予定しているなら、家計管理上は月1,000円ずつ積み立てる計算にできます。これは商品の相場ではなく、予算化の計算例です。
年間34,106円を参考に自分の内訳へ置き換える
2025年分調査の「日用品・洋服・首輪リード・防災用品」を合算した34,106円を12か月で割ると約2,842円です。ただし、この中には家庭によって購入しない用品も含まれます。
| 予算例 | 月額 | 年間 |
|---|---|---|
| 調査4項目の単純月割り | 約2,842円 | 34,106円 |
| 自宅の消耗品費 | 実購入額で計算 | 月額×12 |
| 耐久用品積立 | 交換予定額÷残り月数 | 交換予定額 |
平均値を基準に不足分を足すのではなく、自宅の実績へ置き換えていくと、より現実的な予算になります。
初年度と2年目以降を分ける
犬を迎える初年度は、ケージやサークル、食器、ベッド、トイレ環境などを一から準備するため、2年目以降より用品費が高くなることがあります。
【年間予算を分ける考え方】
- 初年度:生活開始用品+消耗品+予備費
- 2年目以降:消耗品+交換費+追加用品
- 成長期:サイズ変更分を追加
- シニア期:生活補助用品の追加可能性を考慮
「毎年同じ予算」と決めず、犬のライフステージに合わせて見直しましょう。
用品費を無理なく節約するポイント
用品費は選び方や買い方を見直しやすい一方、安全に関わる用品まで価格だけで決めるのは避けたいところです。必要性と交換時期を整理してから節約します。
使い切れる量だけまとめ買いする
消耗品はまとめ買いで1個あたりの単価が下がる場合がありますが、保管場所を圧迫したり、犬との相性が変わって使い切れなくなったりする可能性もあります。
まず普段の使用量を把握し、確実に使い切れる範囲で比較することが大切です。送料無料条件に合わせるためだけに不要な商品を追加すると、総支出は増えてしまいます。
用途が重なる用品を増やしすぎない
似た用途のベッド、おもちゃ、散歩用品などを複数購入すると、使わない用品が増えることがあります。新しい用品を買う前に、現在持っているものと役割が重複しないか確認します。
特に「便利そうだから」という理由だけで購入する用品は、利用場面を一つ具体的に説明できるか考えると判断しやすくなります。
耐久性と安全性を含めて単価を見る
価格が安くても短期間で壊れて買い直すと、年間では高くなる場合があります。一方、高額なら長持ちするとも限りません。
首輪、リード、ハーネスなど安全に関わる用品では、価格だけでなくサイズ、素材、縫製、金具、使用方法、犬との相性を確認します。
【安全に関わる用品は交換を先延ばししない】
摩耗や破損がある首輪・リードなどを、節約目的で使い続けることは避けましょう。使用前に状態を確認し、必要な場合は交換してください。
月1回だけ用品費を見直す
買うたびに細かく悩むより、月末などにまとめて「使ったもの・使わなかったもの」を確認すると継続しやすくなります。
【月末に行うこと】
- 消耗品の購入額を集計する
- 使わなかった用品を確認する
- 次月の交換予定を確認する
- まとめ買いする品を決める
- 予算との差額を翌月へ反映する
用品費は一度決めた予算を守ることより、実際の使用量に合わせて更新することが大切です。

