犬の耳が臭うときは、単に「耳垢がたまった」と考えて強く掃除する前に、耳の赤み、耳垢の量と色、痛み、頭振り、かゆみ、ふらつきを確認します。耳の悪臭は外耳炎で見られる代表的な変化の一つです。
まず左右と痛みを確認する
片耳だけか両耳か、耳に触れると嫌がるか、頭を振るかを確認します。痛みが強い場合は無理に耳を開かず受診します。
耳垢の色だけで原因を決めない
黒、茶、黄、湿った耳垢などさまざまですが、見た目だけで細菌・酵母・耳ダニを確定できません。耳垢の細胞診が原因確認に役立ちます。
再発する場合は背景原因も確認する
繰り返す外耳炎では、アレルギー、耳道の形、湿気、異物、腫瘤などの背景がないか評価します。「毎回洗えばよい」で終わらせないことが大切です。
臭いの変化は「いつから・どの程度」を記録する
耳の臭いは主観的になりやすいため、受診時には「昨日から急に強くなった」「数週間かけて徐々に強くなった」など、変化した時期を伝えます。シャンプーや水遊びの後に悪化したのか、季節ごとに繰り返すのかも診断の手掛かりになります。
また、臭いだけでなく、耳垢の増加、赤み、かゆみ、頭振り、触ったときの痛みを一緒に記録すると、単なる汚れと炎症を区別しやすくなります。
治療後は臭いだけで改善判定をしない
臭いが弱くなっても、耳道の炎症や感染が完全に落ち着いているとは限りません。処方された薬を自己判断で途中中止せず、再診を指示されている場合は耳垢や耳道の状態を再確認します。再発を繰り返す犬では、背景にあるアレルギーや耳の構造まで見直すことが重要です。
再診では耳垢と耳道の状態をもう一度確認する
治療を始めた後は、臭いが弱くなったかだけでなく、耳垢の量、赤み、かゆみ、痛みが改善しているかを確認します。症状が残っている場合は、薬の変更や追加検査が必要になることがあります。
特に何度も外耳炎を繰り返す犬では、治療終了の判断を自己判断で行わず、必要な再診時期を確認しておくと再発の早期発見につながります。
耳の臭いは掃除不足だけとは限りません。赤み・耳垢・痛み・頭振りを確認し、耳鏡と耳垢検査で原因に合う治療へつなげます。
強い臭いと赤み・かゆみは外耳炎を疑う手掛かり
外耳炎では悪臭、頭振り、かゆみ、痛み、赤み、耳垢などが見られます。治療は耳の中で何が増えているか、鼓膜が安全か、背景疾患があるかによって変わります。
頭が傾く・ふらつく場合はすぐ相談する
頭部傾斜、ふらつき、眼球の異常な動き、強い痛みがある場合は、中耳・内耳まで関係している可能性もあるため早めに連絡します。
自宅で耳の奥を綿棒で掃除しない
綿棒を奥へ入れると耳垢を押し込んだり、痛みを悪化させたりすることがあります。外から見える耳介をやさしく拭く程度にし、耳道の洗浄は病院の指示に従います。
受診前に洗浄液を大量に使わない
耳垢検査を予定している場合、直前の洗浄で情報が減ることがあります。また鼓膜が破れていると使用できない成分もあります。
人用薬・残りの点耳薬は使わない
以前と同じ臭いでも原因菌や鼓膜の状態が違うことがあります。過去の点耳薬、別の犬の薬、人用薬を自己判断で使いません。
病院では耳鏡と細胞診を行うことがある
耳鏡で耳道や鼓膜、異物、腫れを確認し、耳垢を顕微鏡で調べます。重症・慢性の場合は培養や画像検査が追加されることがあります。
受診までに記録すること
| 項目 | 記録内容 |
|---|---|
| 開始 | いつ臭いに気づいたか |
| 左右 | 右・左・両方 |
| 耳垢 | 色、量、湿り |
| 痛み | 触ると嫌がるか |
| 行動 | 頭振り、耳をかく回数 |
こんな場合は早めに受診する
- 強く痛がる
- 耳が大きく腫れる
- 膿・血が出る
- 頭が傾く
- ふらつく
- 元気・食欲も落ちる
- 何度も再発する


