既往症がある犬のペット保険比較では、保険料や補償割合より先に、加入できるか、心配している病気が対象になるかを確認します。同じ診断名でも、治療歴や現在の状態によって回答が変わることがあります。
大切なのは、同じ病歴を各社へ示し、除外される病気・部位・関連症状の範囲をそろえて比べることです。加入できたという結果だけでは、必要な補償が得られたとは判断できません。
既往症の比較は、病名の一覧だけでは進められない
比較に必要なのは、過去に何の病気だったかに加え、いつ発症し、何を調べ、治療がどこまで終わっているかです。現在は薬を飲んでいなくても、経過観察が続いている場合があります。
| 病歴の状態 | 共通して伝える内容 |
|---|---|
| 治療が終わった | 発症・終了時期、獣医師の説明、再発や経過観察の有無 |
| 治療を続けている | 診断、投薬、通院頻度、今後の検査予定 |
| 診断がまだない | 気になる症状、検査所見、受診したかどうか |
| 健診で異常を指摘された | 指摘内容、再検査や経過観察の予定 |
「完治したと思う」「病名がないので病気ではない」と自分で整理し直さず、保険会社の質問に沿って答えます。不明な時期や診断名は病院の記録を確認し、不明なままならその旨を伝えてください。
審査の結果は、三つの方向に分けて読む
持病があればすべて加入不可とは限りませんが、加入できることと、その持病が対象になることは別です。各社の結果を次のように区別します。
| 回答・審査結果 | 次に確認すること |
|---|---|
| 加入可能という案内 | 正式審査前の一般案内か、個別の引受結果か |
| 条件付きで加入可能 | 何を除外するか、期間と範囲、更新後の扱い |
| 加入不可 | 今回の商品での判断か、確認不足の資料があるか |
アニコムは、特定の傷病を補償しない条件で加入できる場合があると説明しています。第一アイペットも、特定の病気や体の部位を補償しない引受けとなる場合があると案内しています。どちらも個別の加入を約束する説明ではありません。
比べるのは「入れる会社の数」ではなく、加入後に何へ使える契約かです。心配する病気が除外されるなら、その費用は自費で備えます。
条件付き加入では、除外の範囲を具体例で照会する
除外条件の名称だけでは、関連する別の症状まで含まれるか分からない場合があります。契約書の記載を確認し、次のような場面を例として聞きましょう。
- 同じ病気が再発した場合
- 同じ部位に別の原因で症状が出た場合
- 反対側の耳や脚などに症状が出た場合
- 元の病気に関連する合併症や検査が必要になった場合
これらが必ず除外される、または必ず対象になるという意味ではありません。「そのときの診断による」とされる部分は未確定として残し、病名だけで補償を予測しないようにします。
除外条件が後から変わるかも確認する
治療が終わったら自動的に除外がなくなるとは限りません。解除を相談できる制度があるか、必要な経過期間や資料、審査の時期を聞きます。解除できるという口頭の印象だけで契約を決めないでください。
加入後の病気と、加入前からの病気を分ける
現在の契約を更新することと、別の保険へ新規加入することは同じではありません。今の保険で対象になっている病気も、乗り換え先では加入前からある病気として扱われる可能性があります。
現在の会社には、その病気の継続補償と更新条件を確認します。候補の会社には、同じ病歴を告知したうえでの引受条件を聞き、二つを並べて判断します。
審査に通るために症状を隠したり、必要な受診を遅らせたりしないでください。
病名が付く前からの症状も、質問に該当すれば伝えます。申込み後に新しい診断や治療があった場合も、追加連絡が必要か確認しましょう。
各社への照会は、一つの経過メモを使う
診断名の呼び方や日付が会社ごとに変わらないよう、病院の明細、検査結果、薬の履歴を基に記録します。不要な検査や有料書類を先に増やさず、求められる資料を確認してから依頼します。
比較のための経過メモ
- 症状に気付いた日と、初めて受診した日
- 病院名、診断または指摘された所見
- 検査、薬、手術、通院の経過
- 現在の症状と、治療・経過観察の予定
- 各社が確認を求めた期間と質問への回答
- 商品・プラン、個別条件、回答日と資料の版
保険料は、除外部分を自費で払う予算と合わせて比べる
条件付き加入では、持病の通院費に加えて保険料も続くことになります。保険で補う別の病気やケガと、自費で払う持病の治療を分け、年間の家計に収まるかを確かめましょう。
正式な引受内容が届いたら、照会時の理解と一致するかを確認します。必要な補償が残る契約を選び、現在の契約を解約する場合は新しい成立条件と開始日、重複加入の規定まで確認して進めてください。