グレインフリードッグフードとは、一般に小麦・米・トウモロコシなどの穀物を使わない設計のドッグフードを指します。ただし、穀物を使わないことと、栄養価が高いこと、すべての犬に合うことは同じ意味ではありません。
グレインフリーの商品でも、じゃがいも、さつまいも、豆類などが炭水化物源として使われることがあります。フードを選ぶときは、穀物の有無だけでなく、主原料、栄養設計、対象年齢、カロリー、給与量、愛犬の健康状態まで確認することが大切です。
「グレインフリー=健康に良い」「穀物入り=悪い」と単純に判断せず、その犬に必要な食事かどうかで選びます。
グレインフリーの意味を正しく理解する
グレインフリーは、文字どおり「穀物を使わない」という商品設計を表す言葉です。穀物を除いた分、別の原材料が使われます。
| 表示 | 意味の考え方 |
|---|---|
| グレインフリー | 穀物を使わない設計 |
| グルテンフリー | グルテンを避けた設計 |
この2つは同じではありません。例えば、米は穀物ですがグルテンを含まないため、米を使ったフードがグルテンフリーでもグレインフリーではない場合があります。
「グレインフリー」「グルテンフリー」という言葉だけでなく、原材料一覧を確認します。
穀物を抜いた代わりに何が使われているかを見る
グレインフリーでも炭水化物がゼロになるわけではありません。商品によって、いも類や豆類などが使われます。
原材料表示で確認したいこと
- 最初に表示されている主原料
- 主な動物性たんぱく源
- いも類・豆類などの炭水化物源
- 油脂類
- 食物繊維源
- 愛犬が避ける必要のある原材料
穀物を使っていないことだけを見るのではなく、代わりにどの原材料がどのような構成で使われているかを確認します。
グレインフリーが向くことがある犬
グレインフリーを選択肢にしやすいのは、単に「健康そうだから」という理由ではなく、食事管理上の目的がある場合です。
検討する理由になり得る例
- 獣医師から特定の穀物を避けるよう指示されている
- 現在の食事で原材料を整理する必要がある
- 穀物不使用の商品を選ぶ明確な理由がある
- 主原料や栄養設計を含めて愛犬に合う商品がグレインフリーだった
ただし、特定原材料を避ける必要がある場合でも、「穀物全部を避ければよい」とは限りません。原因となる原材料が特定されているなら、その原材料を避けられるかを商品ごとに確認します。
健康な犬が必ずグレインフリーにする必要はない
現在のフードを問題なく食べ、便、体重、皮膚・被毛などにも特に問題がない犬が、健康維持のためだけに必ずグレインフリーへ変更しなければならないわけではありません。
犬は、適切に調理された穀物由来の炭水化物も利用できます。穀物を含むかどうかだけでフードの良し悪しを決めるのではなく、主食として必要な栄養を満たしているかを優先します。
食物アレルギー対策として自己判断しない
かゆみ、皮膚炎、下痢、嘔吐などがあり食物アレルギーを疑っている場合も、「とりあえずグレインフリーへ替える」だけでは原因確認になりません。
食物アレルギーでは、穀物以外の原材料が関係することもあります。原因を調べるために食事試験が必要になる場合もあるため、症状が続く場合は動物病院へ相談します。
症状がある場合に記録したいこと
- 現在食べている主食
- おやつ・トッピング
- サプリメント
- 味付きの薬など口にしているもの
- 症状が出始めた時期
- 便・嘔吐・かゆみ等の変化
グレインフリーフードは、食物アレルギーの診断や治療そのものではありません。
心臓病との関係は「グレインフリーだけ」が原因と確定しているわけではない
グレインフリーフードについては、犬の拡張型心筋症(DCM)との関係を心配する情報を目にすることがあります。
米国FDAは、非遺伝性DCMについて、食事、遺伝、基礎疾患など複数の要因が関係する可能性を調査してきました。報告例ではエンドウ豆やレンズ豆などの豆類が原材料上位にある食事が多く、その中にはグレインフリーと穀物入りの両方が含まれていました。
FDAは、特定の食事が本質的に危険だと断定できる情報はなく、グレインフリーという表示だけで原因を説明できないとしています。
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同じテーマの費用や使い始めるタイミングもあわせて確認すると、購入後の使い方まで判断しやすくなります。
心臓病がある犬、心臓病が心配な犬、長期間同じ特殊な食事を続けている犬は、自己判断で大きく食事を変更せず獣医師へ相談します。
選び方1|主食なら栄養バランスを最優先する
グレインフリーかどうかより先に、毎日与える主食として栄養が設計されているかを確認します。
主食選びで確認したい項目
- 対象となる年齢・ライフステージ
- 主食として与えられる商品か
- たんぱく質・脂質などの成分表示
- 代謝エネルギー
- 1日給与量
- 愛犬の体型・活動量との相性
「穀物不使用」という1項目だけで選ばず、食事全体として愛犬に合うかを確認します。
選び方2|動物性たんぱく源を確認する
グレインフリーフードでも、チキン、魚、ラムなど使われる動物性原材料は商品ごとに違います。
愛犬が特定の肉・魚を避ける必要がある場合は、商品名だけで判断せず、原材料一覧を確認します。
確認したいこと
- 主な肉・魚の種類
- 複数の動物性原材料が使われていないか
- 動物性油脂などにも避けたい原材料がないか
- おやつを含め食事全体で管理できるか
選び方3|豆類・いも類なども含め原材料全体を見る
穀物を抜いた代わりに使われる原材料も、商品ごとに構成が違います。
「グレインフリーだから原材料がシンプル」とは限りません。エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆、じゃがいも、さつまいもなどが使われる商品もあるため、原材料一覧の最初から最後まで確認します。
選び方4|カロリーと給与量を見る
グレインフリーでも、商品によってカロリーと給与量は異なります。
現在のフードと同じ量をそのまま与えるのではなく、購入した商品の給与量表を確認します。体重管理中の犬や活動量が少ない犬では、特に体重・体型の変化を確認します。
選び方5|価格は袋単価ではなく1日分で比較する
グレインフリーの商品は価格帯もさまざまです。袋の価格だけではなく、内容量と1日の給与量から継続費を確認します。
1日あたり費用の計算
- 商品価格÷内容量で1g単価を出す
- 1g単価×1日給与量を計算する
- 必要なら30日分へ換算する
長く続ける主食では、愛犬に合うことに加えて、無理なく購入を継続できる価格かも重要です。
グレインフリーへ切り替えるときは急に全量変更しない
新しいフードへ変更するときは、健康な犬であっても急に全量を変更せず、現在のフードから段階的に切り替える方法があります。
切り替え期間は犬の状態や商品によって異なるため、商品表示も確認してください。病気がある犬や消化器症状が出やすい犬は、事前に獣医師へ相談します。
切り替え後に確認すること
- 食欲
- 便の硬さ・回数
- 嘔吐の有無
- かゆみ・皮膚の変化
- 体重・体型
新しいフードへ替えた直後だけでなく、数週間単位で食べ方や体型を確認します。
こんな場合は一度立ち止まって相談する
- 嘔吐や下痢が続く
- 強いかゆみや皮膚症状がある
- 食欲低下が続く
- 体重が急に増減する
- 持病があり食事制限を受けている
- 心臓病などで食事について指示を受けている
体調上の問題がある場合は、「グレインフリーかどうか」より、病気や症状に合わせた食事管理を優先します。
グレインフリー商品を比較するときのチェックリスト
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 対象 | 年齢・ライフステージに合うか |
| 主原料 | 肉・魚など何が中心か |
| 炭水化物源 | 豆・いも類など何を使うか |
| 栄養 | 成分・カロリー・給与量 |
| 費用 | 1日・1か月で継続できるか |
この順番で確認すると、「グレインフリー」という表示だけに引っ張られず比較できます。


