生後2か月の犬は、ちょうど迎え入れや離乳後の食事へ移る時期と重なりやすく、環境も食事も大きく変化します。まずは今まで食べていたフード・1日の量・食事回数・ふやかし方を引き継ぎ、体重・食欲・便の状態を見ながら調整します。
この時期は成長が速いため、「たくさん食べさせればよい」わけでも、「体重だけで量を固定すればよい」わけでもありません。成長期に合った主食を選び、1日量を複数回へ分けて与えることが基本です。
生後2か月では、成長期用の主食を基本に、1日量を数回へ分けます。袋の給与量は出発点として使い、毎週の体重・体型・食欲・便を見ながら調整します。
まず迎え入れ前の食事内容を確認する
ブリーダー、保護団体、ペットショップなどから迎える場合は、急に食事内容を変えないために次を確認します。
- フードの商品名
- ドライ・ウェットなどの形状
- 1日の総量
- 1日の食事回数
- 1回あたりの量
- ふやかしていたか
- おやつやトッピングの有無
- 最近の便・嘔吐・食欲の様子
迎えた直後は環境変化だけでも食欲や便が変わることがあります。フードまで同時に大きく変更すると原因を判断しにくくなります。
主食は成長期に合ったものを選ぶ
生後2か月では、子犬の成長に必要なエネルギーや栄養素を満たす主食を選びます。
国内の商品では、「総合栄養食」かどうかに加え、子犬用・成長期用など給与対象を確認します。海外製品では、成長期に適合する栄養基準を満たしているかを商品表示で確認します。
成犬用フードへ急いで替えない
見た目が大きくなってきても、生後2か月はまだ成長期です。
成犬用へ切り替える時期は犬種や成犬時の大きさによって異なるため、月齢だけで早く変更しないようにします。
大型犬・超大型犬は成長期用の中でも確認が必要
大型犬・超大型犬では、成長期の栄養バランスが骨格発達に関わります。
大型犬の成長に対応した表示のあるフードかを確認し、量や切り替え時期は獣医師へ相談すると安心です。
カルシウムなどを自己判断で追加しない
成長期だからといって、総合的に栄養が整えられた成長期用フードへカルシウムやビタミン類を自己判断で追加する必要は通常ありません。
過剰になる栄養素もあるため、サプリメントを使う場合は獣医師へ確認します。
1日の食事回数はどう考える?
離乳後から6か月ごろまでの子犬では、一般に1日3回程度へ分ける方法が用いられます。
ただし、小型犬や一度に多く食べられない犬では、さらに細かく分けることがあります。今までの食事回数と体格、食べ方を確認し、必要なら獣医師へ相談します。
「1日量」と「1回量」を分ける
フード袋に書かれている給与量が「1日量」の場合、それを食事回数で分けます。
たとえば、1日120gを3回に分けるなら、
120g÷3回=1回40g
です。
これは計算方法の例で、生後2か月のすべての犬に120gが適量という意味ではありません。
フード袋の給与量をそのまま固定しない
給与量表はスタート地点として役立ちますが、同じ体重でも必要量は犬によって異なります。
- 現在の体重
- 成犬時の予想体重
- 犬種・体格
- 活動量
- 体型
- 成長速度
- 便の状態
を見ながら調整します。
体重は週ごとに記録する
生後2か月は成長が速いため、定期的に体重を測ります。
できるだけ同じ条件で測り、日付と一緒に記録します。増減だけでなく、成長曲線が大きく外れていないかを動物病院で確認してもらう方法もあります。
体型も一緒に見る
体重だけでは、太りすぎ・痩せすぎを十分に判断できません。
肋骨の触れ方、腰のくびれなど体型も確認し、ワクチンや健康診断の際に獣医師へ見てもらいます。
食べ残しが続くなら原因を分けて考える
食べ残したからといって、すぐ「量が多い」と決めつけません。
- 環境が変わった
- フードを急に変更した
- 食器や場所が落ち着かない
- おやつを食べすぎた
- 体調が悪い
などを確認します。
ふやかす必要があるか
生後2か月では、すでにドライフードをそのまま食べられる犬もいれば、まだふやかした方が食べやすい犬もいます。
迎え入れ前にふやかしていた場合は、いきなり完全なドライへ変えず、食べ方や便を見ながら段階的に調整します。
ふやかす場合は乾いた状態の重量を測る
給与量を記録するときは、基本となるフードの乾燥重量を先に量ります。
加えた水の重さまで「フード量」として数えると、実際の摂取量が分かりにくくなります。
ふやかしたフードを長時間放置しない
水分を加えたフードは傷みやすくなるため、食べ残しを長時間室温へ置かないようにします。
使用する水温や保存方法は、商品表示やメーカー案内も確認します。
さらに成長したときの食事
生後4か月ごろも成長途中です。体重・体型・食欲を見ながら、その時点の給与量を見直します。
生後3か月になったら見直す
体重や食べ方が変わるため、月齢が進んだら量・回数・フードの状態を再確認します。
フードを切り替えるときは急に全部替えない
新しいフードへ替える場合は、体調に問題がなければ旧フードへ少しずつ混ぜ、数日かけて割合を変える方法が一般的です。
切り替え中に下痢・嘔吐・強い食欲低下が出た場合は、単に切り替え途中だからと放置せず、状態に応じて動物病院へ相談します。
新鮮な水はいつでも飲めるようにする
子犬には、清潔で新鮮な水を常に飲めるようにします。
トイレ回数を減らすために飲水を制限する方法は避けます。飲水量が極端に多い・少ないと感じる場合は、体調面も確認します。
おやつは主食を食べる量へ影響させない
しつけでおやつを使う場合も、主食よりおやつが多くならないようにします。
フード粒をトレーニング報酬として取り分ける方法なら、1日の総量を管理しやすくなります。
人の食べ物を気軽に追加しない
生後2か月は食事管理の基礎を作る時期です。
食べないからと毎回人の食べ物や濃いトッピングを追加すると、主食を食べなくなる原因になることがあります。
また、犬に有害な食品もあるため、人の食事を自己判断で与えないようにします。
家族全員の給餌を一つの記録にする
複数人で世話をすると、「まだ食べていないと思って二重に与えた」ということが起こります。
- 食事時刻
- 与えた量
- 食べ残した量
- おやつ
- 便の状態
- 嘔吐の有無
- 体重
便の状態は量や切り替えの判断材料になる
便が安定しているかを毎日確認します。
軟便が続く場合は、食べすぎ、急なフード変更、感染症、寄生虫などさまざまな原因が考えられるため、量だけ減らして長く様子を見続けないようにします。
食べないときはどこまで様子を見る?
生後2か月は成犬より体が小さく、体調変化の影響を受けやすい時期です。
元気がない、ぐったりする、繰り返し吐く、下痢が続く、水も飲めない、ふらつくなどを伴う場合は、食べるまで待ち続けず早めに動物病院へ相談します。
嘔吐・下痢がある場合
1回だけでも、子犬では年齢・体格・ワクチン状況などによって判断が変わります。
回数、便や吐物の状態、食欲、元気、飲水、誤食の可能性を記録し、心配な場合は動物病院へ連絡します。
療法食を自己判断で使わない
下痢や皮膚症状があるからといって、自己判断で療法食へ切り替えないようにします。
療法食は病気や状態に合わせて使うものがあるため、獣医師の指示を確認します。
食費を計算する場合
毎月の食費は、
1gあたりの価格=購入価格÷内容量g
月額食費=1gあたりの価格×1日量g×30日
で概算できます。
ただし、生後2か月は成長に合わせて給与量が変わるため、現在の量をそのまま数か月先まで固定しないようにします。
大袋が必ず安いとは限らない
1g単価が安くても、開封後に使い切るまで長期間かかると保存管理が難しくなります。
開封後の保存方法、使用期間、袋の密閉方法を確認してサイズを選びます。
フード自体の選び方を確認したい場合
原材料名だけで判断せず、給与対象、栄養基準、カロリー、保存性などを含めて確認します。
生後2か月の食事チェックリスト
- □ 迎え入れ前のフード・量・回数を確認した
- □ 成長期に合う主食を選んだ
- □ 1日量と1回量を分けて考えている
- □ 1日量を複数回へ分けている
- □ 体重を定期的に記録している
- □ 体型・食欲・便も一緒に見ている
- □ ふやかす場合は乾燥重量を先に測っている
- □ フードを急に全部切り替えていない
- □ 新鮮な水をいつでも飲める
- □ おやつ・トッピングを含めて1日の摂取量を管理している
- □ サプリメントを自己判断で追加していない
- □ 食欲低下・嘔吐・下痢・元気消失を量の問題だけと決めつけていない
生後2か月の食事は、成長期用の主食を基本に、1日量を複数回へ分け、毎週の体重・体型・食欲・便を見ながら調整します。迎えた直後は食事を一度に変えすぎず、体調変化がある場合は「子犬だから」と長く様子を見ず獣医師へ相談しましょう。
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