犬の狂犬病予防接種にかかる費用は、予防注射そのものの料金に加えて、狂犬病予防注射済票の交付手数料、必要に応じて犬の登録手数料、動物病院での診察料などで決まります。
狂犬病予防注射は、混合ワクチンのような任意接種とは異なり、狂犬病予防法に基づいて飼い主に義務付けられている予防接種です。
費用を確認するときは「注射代だけ」ではなく、「注射済票まで含めた総額」と「犬の登録が必要か」を分けて見ることが大切です。
狂犬病予防接種の費用は何で決まる?
| 費用項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 狂犬病予防注射料 | 集合注射または動物病院での接種料金 |
| 注射済票交付手数料 | 接種後に市区町村から交付される注射済票の手数料 |
| 犬の登録手数料 | 未登録の場合に必要となることがある |
| 診察料 | 動物病院で接種前診察を受ける場合 |
| 追加診療費 | 体調不良や持病の相談、検査などが必要な場合 |
自治体の集合注射と動物病院では、料金体系が異なることがあります。
狂犬病予防注射は毎年1回必要
厚生労働省では、犬の飼い主に対して、飼い犬の登録、毎年1回の狂犬病予防注射、鑑札・注射済票の装着を法律上の義務として案内しています。
生後91日以上の犬は、原則として毎年1回の狂犬病予防注射が必要です。
2026年度も、厚生労働省は4月1日〜6月30日を狂犬病予防注射月間としています。
集合注射では「注射料+注射済票手数料」がまとめて提示されることがある
自治体が実施する集合注射では、注射料金と注射済票交付手数料を合計した金額が案内されることがあります。
たとえば横浜市の2026年度集合注射では、注射料金3,100円+注射済票交付手数料550円=合計3,650円と案内されています。
これは横浜市の2026年度の一例であり、全国共通の料金ではありません。
自治体や年度によって費用・会場・支払方法が異なるため、住んでいる市区町村の最新案内を確認してください。
動物病院では注射料金が病院ごとに異なる
動物病院で接種する場合、狂犬病予防注射の料金は病院ごとに異なります。
自治体によっては、指定・委託された動物病院で接種と注射済票交付の手続きを同時に行える場合があります。
- 狂犬病予防注射の料金
- 診察料が別にかかるか
- 注射済票交付手数料をその場で支払えるか
- 自治体への手続きを代行してもらえるか
- 支払い方法
注射済票交付手数料が別にかかる
狂犬病予防注射を受けた後は、市区町村から狂犬病予防注射済票の交付を受けます。
この交付には手数料がかかる自治体があります。
たとえば横浜市では、2026年度の注射済票交付手数料は550円です。
他の自治体でも金額が異なる場合があるため、必ず住んでいる市区町村の案内を確認します。
犬の登録が済んでいない場合は登録費用も確認する
厚生労働省では、生後91日以上の犬について、市区町村への登録が必要と案内しています。
登録は原則として犬の生涯に1回です。
自治体によって登録手数料が定められており、たとえば横浜市では新規登録時に3,000円の登録申請手数料が案内されています。
毎年かかる費用ではありませんが、初めて登録する犬では狂犬病予防接種の費用と同時に必要になることがあります。
マイクロチップ登録の特例がある自治体もある
2022年6月以降、マイクロチップ情報登録と狂犬病予防法上の犬の登録を連携する特例制度があります。
厚生労働省によると、特例制度へ参加している市町村では、一定の条件を満たすマイクロチップ登録が狂犬病予防法上の犬の登録申請とみなされる場合があります。
すべての自治体で同じ運用ではないため、犬の登録手続きが別に必要かは自治体へ確認してください。
動物病院では診察料が加わることがある
動物病院では、接種前に体調を確認するため診察を行います。
病院によっては、狂犬病予防注射料とは別に初診料・再診料などがかかることがあります。
特に、初めて受診する病院や、持病がある犬、高齢犬では、診察料を含めた総額を確認しておくと安心です。
体調に不安がある場合は追加検査が必要になることもある
接種前に、食欲低下、発熱、嘔吐、下痢、けいれん、持病の悪化などがある場合は、その日の接種を見送ったり、追加診察・検査を行ったりすることがあります。
横浜市の2026年度集合注射案内でも、食欲・元気がない、基礎疾患がある、1年以内にけいれん発作があったなどの場合は、集合注射ではなく動物病院での相談を勧めています。
体調が悪い犬では「予定どおり接種すること」より、まず接種可能な状態か獣医師へ確認することを優先してください。
集合注射と動物病院は費用だけで選ばない
| 選択肢 | 確認したいこと |
|---|---|
| 集合注射 | 日時・会場・料金・登録済みが条件か・犬を安全に制御できるか |
| 動物病院 | 診察料・注射料・手続き代行・持病相談ができるか |
健康状態に不安がある犬、興奮しやすい犬、持病のある犬では、普段の状態を把握しているかかりつけ病院での接種が適している場合があります。
他のワクチンと費用を混同しない
狂犬病予防注射と混合ワクチンは別の接種です。
狂犬病予防注射は法律に基づく接種ですが、混合ワクチンは生活環境や感染リスクに応じて獣医師と相談して接種内容を決める任意接種です。
年間の予防費を考えるときは、次の項目を分けて管理すると分かりやすくなります。
- 狂犬病予防注射
- 混合ワクチン
- フィラリア予防
- ノミ・マダニ予防
狂犬病予防注射の時期も確認する
厚生労働省の現行案内では、前年度に接種済みの犬は毎年4月1日〜6月30日の間に予防注射を受けることが原則です。
新たに生後91日以上になった犬や、接種歴が明らかでない犬を飼い始めた場合などは、通常の年度接種とは扱いが異なる場合があります。
混合ワクチンの費用を確認したい場合
フィラリア予防の費用も年間予算へ入れる
春〜秋の予防費をまとめて考える場合は、フィラリア予防の費用も確認しておくと年間予算を立てやすくなります。
ペット保険で補償される?
狂犬病予防注射は、病気・けがの治療ではなく予防目的の接種です。
一般的なペット保険では、予防接種や健康診断などの予防費用は補償対象外となる商品が多くあります。
ただし、契約内容や付帯サービスは商品ごとに異なるため、保険を利用している場合は約款・公式案内を確認してください。
見積もりで確認したいこと
- 狂犬病予防注射そのものはいくらか
- 診察料は別か
- 注射済票交付手数料はいくらか
- 犬の登録が未了なら登録料はいくらか
- 自治体への手続きを病院で代行できるか
- 体調不良時に追加診療費がかかる可能性があるか
- 集合注射と病院接種で何が違うか
領収書と注射済票を確認する
接種後は、領収書だけでなく、狂犬病予防注射済票の交付手続きが済んでいるか確認します。
動物病院で注射を受けても、自治体によっては別途、市区町村窓口で注射済票の交付手続きが必要な場合があります。
接種時に「この場で注射済票まで受け取れるか」「後日、自分で手続きする必要があるか」を確認してください。
あわせて確認したい関連記事
費用だけでなく、原因や受診判断もあわせて確認すると、必要な検査・準備を整理しやすくなります。
費用のチェックリスト
- 注射料を確認した
- 診察料が別か確認した
- 注射済票交付手数料を確認した
- 犬の登録が済んでいるか確認した
- 未登録なら登録手数料を確認した
- 集合注射か動物病院か決めた
- 自治体への手続き方法を確認した
- 持病・体調不良があれば事前に相談した
- 接種後に注射済票を受け取る方法を確認した
- 自治体の最新年度情報を確認した
犬の狂犬病予防接種の費用は、予防注射料だけでなく、狂犬病予防注射済票の交付手数料、未登録の場合は犬の登録手数料、動物病院では診察料などが加わる場合があります。
見積もりでは「注射そのもの」「注射済票」「犬の登録」「診察・追加診療」を分けて確認してください。
横浜市の2026年度集合注射では、注射3,100円+注射済票550円=3,650円ですが、これはあくまで自治体の一例です。動物病院の注射料金や自治体手数料は地域によって異なります。
また、狂犬病予防注射は毎年1回の法定接種です。体調に不安がある場合は自己判断で接種・延期を決めず、獣医師と自治体の案内を確認しましょう。


