ドッグフードの玄米は何のため?原材料表示を見るときのポイント

ドッグフードの玄米は何のため?原材料表示を見るときのポイント

ドッグフードに使われる玄米は、主に炭水化物とエネルギーを供給する穀物原料です。商品によっては食物繊維やミネラルを含む原料の一つとして使われますが、玄米が入っているだけで「健康に良い」「白米より必ず優れている」と判断することはできません。

原材料表示を見るときは、玄米だけを切り取らず、肉や魚などのたんぱく源、他の炭水化物源、油脂、保証成分、カロリーまで含めてフード全体を見ることが大切です。

玄米入りフードを見るときの結論

  • 玄米は主に炭水化物・エネルギー源として使われる
  • 玄米入り=低カロリー、低品質、高品質とは決められない
  • 原材料欄では記載順位と他の原料との組み合わせを見る
  • 主食なら栄養の完全性や対象年齢も確認する
  • 最終的には食欲・便・体重など愛犬の状態で判断する

玄米はドッグフードで何のために使われる?

玄米は米のぬか層や胚芽を残した穀物です。ドッグフードでは、肉や魚、油脂、ビタミン・ミネラルなどと組み合わせて配合されます。

炭水化物とエネルギー源になる

玄米に含まれるでんぷんは、フードの炭水化物源の一つになります。犬は適切に調理されたでんぷんを利用できるため、加熱加工されたドッグフードではエネルギー源として使われます。

玄米は肉や魚の代わりではなく、フード全体のエネルギー設計を構成する原料の一つと考えると分かりやすいでしょう。

食物繊維を含む原料でもある

玄米は精白された米より外側の部分を残しているため、食物繊維を含みます。ただし、実際のフードにどの程度の食物繊維が含まれるかは玄米だけでは判断できません。

ビートパルプ、セルロース、野菜類など、別の食物繊維源が一緒に使われる商品もあります。原材料だけでなく、保証成分の粗繊維なども合わせて確認します。

フードの形を作る役割にも関わる

ドライフードでは、でんぷんを含む原料が加熱・成形工程に関わります。玄米だけがその役割を担うわけではありませんが、穀物やいも類などのでんぷん源は、ドライフードの構造を作るうえでも使われます。

玄米入りだから健康に良いとは限らない

人の食事では玄米が健康的な食品として紹介されることがありますが、そのイメージをそのまま犬用フードへ当てはめるのは適切ではありません。

ドッグフードでは、玄米の有無よりも、その商品全体で必要な栄養を満たせるかを優先して確認します。

玄米だけでは判断できないこと

  • フード全体のたんぱく質量
  • 脂質量
  • カロリー
  • ビタミン・ミネラルのバランス
  • 愛犬に必要な1日の給与量

「玄米入り」という一つの原材料だけで、フードの品質を高い・低いと決めないことが重要です。

原材料表示では玄米の「順位」を確認する

AAFCOのペットフード表示では、原材料は配合時の重量が多いものから順に記載されます。そのため、玄米が原材料欄のどこに書かれているかを見ると、配合上の位置づけを読み取る一つの手掛かりになります。

最初の数項目をまとめて見る

たとえば、原材料の先頭に肉や魚があり、その後に玄米が続く商品と、玄米や複数の穀物が上位に並ぶ商品では構成が異なります。

ただし、原材料欄から各原料の正確な配合割合までは分かりません。「2番目だから○%」のように推測しないようにします。

肉や魚との位置関係を見る

玄米だけを見るのではなく、鶏肉、魚、ラムなどのたんぱく源がどこにあるかを確認します。愛犬の食事として考える場合は、たんぱく源を含めたフード全体の構成が重要です。

他の穀物やいも類も確認する

玄米のほかに、大麦、オート麦、白米、トウモロコシ、じゃがいも、さつまいもなどが使われることがあります。

炭水化物源が複数ある場合は、玄米だけでなく原材料欄全体を最後まで確認します。

玄米入りフードはグレインフリーではない

玄米は米由来の穀物なので、玄米を使用しているドッグフードはグレインフリーではありません。

一方で、穀物を使っていること自体でフードの品質が悪いとは判断できません。原材料、栄養設計、対象年齢、カロリー、給与量などを合わせて確認します。

グレインフリーと食物アレルギーは同じ意味ではない

グレインフリーは穀物を使用しないという商品の設計を示す言葉で、すべての犬に必要な条件という意味ではありません。

食物アレルギーが疑われる場合も、「穀物を全部避ければよい」と自己判断するのではなく、どの食材に反応しているのかを確認する必要があります。

【皮膚・消化器症状がある場合】

かゆみ、下痢、嘔吐などが続いている場合は、玄米だけを原因と決めつけず、動物病院へ相談してください。食物アレルギーの確認では、食事履歴や除去食試験などが必要になることがあります。

玄米入りだから低カロリーとは限らない

玄米を使っているフードでも、脂質や他の原材料の配合によってカロリーは変わります。そのため、体重管理を目的にフードを選ぶ場合は、玄米の有無ではなく100gあたりの代謝エネルギーと1日の給与量を確認します。

見る項目 確認すること
代謝エネルギー 100gあたり・1kgあたりなどのカロリー表示
給与量 愛犬の体重・年齢・活動量に合う量
体重変化 与え始めてから増減していないか
体型 肋骨や腰回りなどが適正か

主食として選ぶなら原材料以外の表示も見る

原材料表示はフード選びの一部です。毎日の主食として使う場合は、原材料名だけでなく栄養の適正表示や保証成分、給与量も確認します。

【購入前のチェック】

  • 犬用の主食として使える商品か
  • 愛犬のライフステージに合うか
  • たんぱく質・脂質・粗繊維などの保証成分
  • 代謝エネルギー
  • 体重別の給与量
  • 避ける必要のある原材料が入っていないか

AAFCOのラベル基準でも、原材料表示とは別に保証成分や栄養適正表示が重要な確認項目とされています。

玄米が愛犬に合うかは食べた後も確認する

表示上は問題がなくても、実際にそのフードが愛犬に合うかは食べた後の状態も確認します。

食欲

毎日無理なく食べられているかを見ます。

便の状態

急に軟便や下痢が続く、排便回数が大きく変わるなどがないか確認します。

体重と体型

給与量どおりでも犬によって必要エネルギーは異なります。定期的に体重や体型を確認して量を調整します。

皮膚や消化器の変化

フード変更後にかゆみ、嘔吐、下痢などが続く場合は、原材料の一つだけを原因と決めず動物病院へ相談します。

玄米入りフードを比較するときの順番

商品を比較するときは、玄米の有無だけを最初の条件にするより、次の順番で見ると判断しやすくなります。

順番 確認すること
1 主食として必要な栄養を満たせるか
2 肉・魚など主なたんぱく源
3 玄米を含む炭水化物源の構成
4 保証成分・カロリー・給与量
5 食べた後の食欲・便・体重

玄米だけでフードの良し悪しを決めない

ドッグフードに使われる玄米は、主に炭水化物とエネルギー源として使われる穀物原料です。食物繊維なども含みますが、玄米が入っていることだけで商品の栄養価や品質を評価することはできません。

原材料欄では玄米の順位だけでなく、肉や魚、他の炭水化物源、保証成分、カロリー、栄養適正表示まで確認し、最後は愛犬の食欲・便・体重などの状態で判断してください。

参考:AAFCO「Reading Labels」「What’s in the Ingredients List?」。確認日:2026年10月26日。