1歳の犬の食事は、「1歳になったから一律に成犬用へ変更する」のではなく、犬種サイズ・骨格の成熟・体重・体型・活動量・避妊去勢の有無を見ながら決めることが大切です。
小型犬・中型犬では1歳前後で成犬用フードへ移行することが多い一方、大型犬・超大型犬では成長期が続いている場合があります。
考える順番は「成長が終わっているか → フードのライフステージ → 1日の給与量 → 食事回数 → BCSと体重 → おやつ・避妊去勢後の調整」です。
1歳になったら必ず成犬用へ変えるわけではない
AAHAでは、小型犬・中型犬はおおむね1歳まで成長期用フードを使う一方、大型犬・超大型犬では骨格成熟が15〜16か月ごろまで続くことがあるとしています。
そのため、誕生日だけを基準にフードを切り替えず、犬種サイズと成長状態を確認してください。
大型犬・超大型犬は成長期用を続ける場合がある
大型犬では、1歳になっても骨格が成長途中のことがあります。
成犬用へ切り替える時期は、かかりつけ動物病院や現在使っているフードメーカーの案内も確認します。
小型犬・中型犬は成犬用への移行を検討する
小型犬・中型犬で体格の成長が落ち着いている場合は、成犬用の総合栄養食へ移行する時期です。
ただし、体重が増え続けている、痩せている、持病があるなどの場合は、自己判断で切り替えず獣医師へ相談してください。
フードはライフステージ表示を確認する
「子犬用」「成長期用」「成犬用」「オールライフステージ」など、製品によって対象が異なります。
- 現在の年齢・成長段階に合う
- 総合栄養食として設計されている
- 犬種サイズに合う
- 健康状態に合う
量はパッケージの給与量を出発点にする
同じ体重でも、フードによって100gあたりのカロリーは異なります。
そのため、以前使っていたフードのグラム数を、新しいフードへそのまま当てはめないでください。
基本の考え方
パッケージの給与量を出発点に、体重・BCS・活動量・避妊去勢の有無で調整
1歳だから「○g」と一律には決められない
1歳でも、チワワとゴールデン・レトリーバーでは必要量が大きく異なります。
さらに、同じ体重でも活動量や避妊去勢の有無で必要カロリーは変わります。
体重だけでなくBCSを見る
AAHAやWSAVAでは、食事量を考えるときに体重だけでなくボディコンディションスコア(BCS)を確認することを勧めています。
肋骨が適度に触れ、上から見たときに腰のくびれがあるかなどを定期的に確認します。
太り始めたら量を見直す
1歳前後は子犬期より必要エネルギーが落ち着くため、子犬期と同じ量を続けると体重が増える場合があります。
体重が増え続ける場合は、まずおやつ・トッピング・食事量を確認します。
痩せている場合も自己判断で増やしすぎない
痩せて見えるからと急に食事量を大幅に増やすと、軟便や嘔吐につながることがあります。
BCSが低い、体重が減る、筋肉が落ちる場合は動物病院へ相談してください。
食事回数は1日2回が基本になりやすい
1歳前後の健康な成犬では、1日の食事量を朝・夕の2回に分ける家庭が多くなります。
関連する確認事項は、5歳の犬の食事はどう考える?量・回数・フード選びの基本でも詳しく整理しています。
ただし、犬の体格、生活リズム、健康状態によっては3回へ分ける方が合うこともあります。
1日の総量を先に決める
1回分の量を感覚で決めるのではなく、1日に与える総量を確認してから回数で分けます。
基本式
1日の給与量 ÷ 食事回数 = 1回分の目安
置き餌は摂取量を把握しにくい
フードを常に置いておくと、実際にどれだけ食べたか分かりにくくなります。
体重管理が必要な時期は、決めた量を食事ごとに計量する方が調整しやすくなります。
避妊・去勢後は量を見直す
AAHAでは、避妊・去勢後はエネルギー必要量が変化し、食事量の調整が必要になることがあるとしています。
手術前と同じ量を自動的に続けず、体重・BCSを確認してください。
活動量が多い犬は必要量が増えることがある
ドッグスポーツ、長時間の散歩、作業犬など活動量が多い犬では、必要エネルギーが高くなる場合があります。
反対に、室内中心で活動量が少ない犬では、給与量表どおりでも多いことがあります。
おやつも1日のカロリーに含める
おやつ、デンタルガム、トッピング、人の食べ物もエネルギー源です。
AAHAでは、主食以外からのカロリーが1日の総摂取量の10%を超えることを栄養上のリスク要因として挙げています。
トレーニングには主食を使う方法もある
ごほうびを多く使う家庭では、1日のフードの一部を取り分けてトレーニングに使う方法があります。
追加のおやつを増やさず、総摂取量を管理しやすくなります。
フード変更は急に行わない
子犬用から成犬用へ切り替える場合も、急に全量変更すると軟便・嘔吐などが出ることがあります。
数日から1週間程度かけて、新しいフードの割合を少しずつ増やす方法が一般的です。
切り替え中は便を確認する
便が急に柔らかくなる、回数が増える、嘔吐が出る場合は、切り替え速度が速すぎる可能性があります。
症状が続く場合は動物病院へ相談してください。
食べないからとトッピングを増やし続けない
食べないたびに嗜好性の高いものを追加すると、主食だけでは食べなくなることがあります。
食欲低下が続く場合は、好みの問題と決めつけず体調を確認します。
急な食欲低下は受診を考える
元気がない、嘔吐・下痢がある、水も飲まない、体重が減るなどを伴う場合は、早めに動物病院へ相談してください。
関連する確認事項は、7歳の犬の食事はどう考える?量・回数・フード選びの基本でも詳しく整理しています。
水はいつでも飲めるようにする
食事回数を管理していても、水は制限しません。
新鮮な水をいつでも飲めるようにします。
人の食べ物を習慣にしない
人の食事には、犬へ不向きな塩分・脂質を含むものや、中毒につながる食品があります。
日常的に食卓から与える習慣は避けます。
サプリメントは必要性を確認してから
総合栄養食を適量食べている犬では、追加のビタミン・ミネラルが必要とは限りません。
自己判断で重ねて与えず、必要性は獣医師へ相談してください。
手作り食は栄養バランスに注意する
家庭で作る食事は、犬に必要な栄養素を長期的に満たす設計が難しい場合があります。
主食として続けたい場合は、獣医師や獣医栄養学に詳しい専門家へ相談してください。
定期的に体重を測る
1歳を過ぎると、成長による体重増加と肥満による増加を区別する必要があります。
月に1回など、同じ条件で体重を確認すると変化に気づきやすくなります。
食事記録をつける
「食事記録をつける」の判断に必要な点を、次の内容で整理します。
- 1日のフード量
- 食事回数
- おやつ・トッピング
- 体重
- BCS
- 便の状態
1歳の犬の食事チェックリスト
1歳の犬の食事はどう考える?量・回数・フード選びの基本については、次の項目を順に確認して抜け漏れを防ぎます。
関連する確認事項は、3歳の犬の食事はどう考える?量・回数・フード選びの基本でも詳しく整理しています。
- 犬種サイズに合うライフステージを確認した
- 大型犬なら成長が終わっているか確認した
- 給与量表を確認した
- 1日の総量を計量している
- 食事回数を生活に合わせて決めた
- 体重だけでなくBCSも見ている
- 避妊・去勢後に量を見直した
- おやつ・トッピングも計算に入れている
- フード変更は少しずつ行っている
- 食欲低下や体重変化時に相談できる動物病院がある
1歳の犬の食事は、年齢だけで成犬用へ切り替えず、犬種サイズと骨格の成熟を確認し、フードごとの給与量を出発点に体重・BCS・活動量・避妊去勢後の変化を見ながら調整することが基本です。